専門性の活かし方

研究室からビジネスの最前線へ。

内定先 :大手自動車メーカー
出身大学 :最難関レベル

キャリアは「研究者」以外考えられなかった

大学院では、自動運転の制御システムに関する研究に没頭していました。幸いにも研究成果は学会で評価され、指導教官からも博士課程に進学することを強く勧められていました。そのため、私にとってキャリアは「研究者」一択でした。しかし就職活動の時期を迎え、大学の友人がしきりに各企業の面接やOB訪問をするのを目にするようになり、ふと立ち止まる瞬間がありました。 
「研究室」という狭い世界の中だけで、自分の人生を決めてしまっていいのだろうか。社会の他の選択肢を知らないまま、流れに乗って研究職を選ぶことは、かえって自分の可能性を狭めるのではないか、とも思うようになったのです。
「研究職を選ぶにしても、一度は外の世界を見て、納得してから選びたい」
そんな思いから、まずはいくつか企業を知りたいと思い、「しごと図鑑」の面談を予約したのです。

研究プロセスに眠る「ビジネスでも通用する力」

初回の面談は、私の予想を良い意味で裏切るものでした。アドバイザーの方は、私の研究成果そのものではなく、その「研究プロセス」に着目し、私が培ってきた思考やスキルを深く掘り下げてくださいました。その中で、私自身が当たり前だと思っていた「未知の課題に仮説を立て、要素分解し、検証計画に落とし込む。実験を通して答えを導く」というプロセスそのものが、ビジネスの現場、特に事業開発や経営企画の現場で求められる力と通づるものがあると気づかされたのです。
専門知識の価値を重視していた私にとって、研究を進める力そのものがビジネスの分野でも大きな武器になり得るという視点はこれまでに無く、大変良い気づきをもらえたと思います。

ビジネスのプロから学んだ、専門知識の「価値」

その後、アドバイザーの方から紹介された自動車メーカーのインターンシップに参加しました。配属されたのは、次世代モビリティの技術シーズを事業化するための企画部門でした。私はそこで、実際の技術をどう市場のニーズに沿って展開させていくかの事業企画を考えることになりました。
面談で気づいた「思考プロセス」を使い、市場ニーズや競合を分析する。そして、その分析の精度を決定づけたのが、私が培ってきた「専門知識」でした。技術の実現可能性や優位性を肌感覚で理解しているからこそ、絵空事ではない、勝てる事業戦略が描ける。 「汎用的な思考力」と「固有の専門知識」。この2つが組み合わさったとき、ビジネスの現場で唯一無二の価値が出せるのだと、身をもって体感し興奮を覚えました。
そこで、面談を通じて自身の強みだと確信した「仮説を立てて検証する力」を存分に発揮しようと決め、どうすれば市場に歓迎される製品を生み出せるか、勝ち筋を探っていきました。 不慣れなビジネスの課題に対しても、自身の研究と同じだと思えば、スムーズに解決への道筋を立てることができたように思います。

技術を“生む”人から、“社会に届ける”人へ

この経験を通じて、優れた技術を生み出し論文として評価されるだけでなく、製品やサービスとして世に出し、人々の生活を自らの手で豊かにすることに、私は強い魅力を感じるようになりました。研究者として新たな技術シーズを生み出すキャリアも素晴らしいと思いますが、私はビジネスサイドでその技術を製品化し、世の中に送り出すキャリアを歩みたい。そう強く思うようになったのです。研究者しか考えていなかった私にとって、一人ではこの選択には至らなかったと思います。「しごと図鑑」での出会いがあったからこそ、研究室という狭い世界から一歩踏み出し、広い視野で自分のキャリアを決めることができたのだと思います。

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